障害への理解を深める初めの一歩


平成17年4月から「発達障害者支援法」が施行され、平成28年2月に、自閉症の人などへの早期発見などを定めた発達障害者支援法が見直されたり、障害者への不当な差別的扱いを禁じた「障害者差別解消法」が、今月4月1日より施工されることとなりました。
 
まだ、スタートしたばかりで充分に機能している法律とは言えませんが、行政機関や事業者が障害がある人に対し、その特性や場面に応じて対応し、社会全体で障害への理解を深める為の初めの一歩であることは間違いなく、非常に喜ばしいこと考えています。
 
では、具体的にどうしたらいいのか?
 
発達障害を抱えた子供をひとつを例にして少し考えて見ました。
 
現在、小学2年生 男児Aくん
注意欠陥多動性障害(ADHD)
 
注意欠陥多動性障害(ADHD)とは、「集中ができない」「そそっかしい」「じっとしていられない」「我慢が苦手」といった特徴もつ障害です。
 
幼児、小学生低学年の活発な子供にはよく見られる傾向ですが、その境は一般常識的な範囲を超えたものと捉えて頂ければ理解し易いと思います。
 
Aくんは、3歳頃から落ち着きがなく、問題行動が多いため数カ所の幼稚園から入園を拒否され、やっと受け入れてくれる幼稚園を見つけたものの、幼稚園の先生が面倒を見きれない、お友達のとのトラブルが絶えないという理由からやはり長くは続きませんでした。
 
小学校に入学しても、落ち着きがなくAくんは椅子に座っている事が出来ない、教室から勝手に出て行ってしまう。
無理に教室に留めると、お友達に話しかけ授業を妨害する。
 
困り果てた先生、他の保護者から精神科を受診することを勧められ、実質、通級(通常学級)は無理だと言われたのです。
Aくんのお母さんも、自分の子供をほったらかしにしていた訳ではありませんので、先生、他の保護者からの苦情で精神的に疲れ、困り果ててしまいました。
 
お多くの人が、Aくんの行動に困っている訳ですが、
一番困っているのは誰でしょうか?
 
 
Aくんのお母さん?
 
 
先生?
 
 
お友達のお母さんでしょうか?
 
 
ただですら、世話をするのが大変な小学校低学年の男の子なのに、注意欠陥多動性という障害をもった、Aくんを一番近くでみるお母さんの苦労を容易に推測する事ができます。30〜40人の生徒を見る先生も、ひとりの勝手な行動で授業を進めることが出来なくなる状況は、本当に大変だと思います。
 
理解出来ない行動をとるAくんと一緒のクラス、授業が進まずうちの子の勉強が、、、
同調して同じ行動をしないか?
心配するお友達のお母さんの気持ちがわからないでもありません。
 
 
ただ、
 
 
一番辛いのは他ならぬ、注意欠陥多動性という目に見えない障害を持った
Aくんなのだという事です。
 
「発達障害者支援法」「障害者差別解消法」を通してご理解を頂き、ただ単に、一緒に社会生活を送るのが困難だからという安易な発想で排除するのではなく、どのように共存していくか?と真剣に考えることが必要だと思います。
発達障害を抱える子供への関わりは、保護者・学校(教育機関)・医療機関が情報共有し、対象となる子供たちを支援するほかありません。
 
早期の治療、療育で大きく改善し通常の学校生活を送ることも可能なのですから、、、
 
まだまだ整備が必要な法律ではありますが、法律云々ではなく障害を持った人々に理解を示し支援できる社会環境になることを切に願います。